営業マンは、顧客の「教員」になれ!【書評:チャレンジャー・セールス・モデル】
会社の部長に「これ読んだ方がいいよ」と手渡された本があります。
部長って言うと、ちょび髭を生やしていて「バカはどこだ!」って派出所に乗り込んでくるイメージがありますけど
こちらは温和な人で、かつ26歳でその座に上り詰めたイケイケ若手部長なので
信頼もしていますし、素直にその本を読んでみました。
とは言え大抵のビジネス本(営業本でした)って、編集の仕方を変えてるだけで言ってることは同じだったりするので、期待は半分程度だったのですが
この本の言うことはスッと入ってくるモノがあり、付箋をいたるところに貼りながら読み進めてしまったほどです。読了後も知的好奇心が満たされて、非常に心地よい気分に包まれました。
それが、「チャレンジャー・セールス・モデル」です。
今求められる新たな営業スタイルであり、データも十分に盛り込まれた、非常に読み応えのある良書でした。
断言できます。掛け値なしに、これは必読書です。
目次
チャレンジャー・セールス・モデルとは
この本で言われる「チャレンジャー(論客タイプ)」とは、以下のような人のことです。
顧客に対する深い理解をもとに、顧客を教え導くタイプである(顧客に尽くすわけではない)。(太字筆者)
間違っても、ドラマで出てくるような「顧客にペコペコ頭を下げている姿」ではありません。
顧客が”本当に”求めていること
顧客に尽くすのではなく指導する、とは上から目線にも聞こえますが
それは膨大な調査から出された以下の結論に依っています。
顧客は、すでに承知しているニーズを販売員に「発見」してもらうことなど望んでいない。彼らが望むのは、自分たちも知らなかった利益増やコスト削減のチャンスについて教えてもらうことなのだ。(太字筆者)
故に、顧客に独自の視点(インサイト)を提供することが大事であり、そういった「指導」を顧客こそが求めているというわけです。
「課題解決型~」等、格好の良い名前の営業スタイルに取り組み
ヒアリングで課題を聞き出して「そうなんです!そのせいで夜も眠れないのです」と言われていませんか?
チャレンジャーは、この反応を失敗と捉えます。顧客の正しい反応は「えっ?そんなふうに考えたことはありませんでした」です。
だからこそ、その業界に対する深い理解やマーケティング調査によって、新たなインサイトを提供することが必要です。
商談には「教員」が求められています。
チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」
- 作者: マシュー・ディクソン,Matthew Dixon,ブレント・アダムソン,Brent Adamson,(序文)ニール・ラッカム,Neil Rackham,三木俊哉
- 出版社/メーカー: 海と月社
- 発売日: 2015/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
おしまい。